002:意地っ張り
「っ……!」
「ゾロ、気持ちイイ?」
前を愛撫しながらそう聞いたら真っ赤になって睨むけど、決して首を横に振ることはないんだよな、お前は。
正直なヤツ。
そこがまた可愛くって、いじめたくなる。
「ココは?」
「……っ!……ぅ……」
ゾロの中の、熱くって俺だけが許された場所に指を伸ばすと、歯を食いしばったまま嬉しそうに体を震わす。
快楽に流されまいとしてるんだろうが、生憎俺は欲望に素直なんだ。
「もっと声出してよ」
そう言ったら、ゾロは自分の手で口をふさいでしまう。
声は聞きたいけど、声を漏らすまいとして必死に口を押さえている姿も、実は結構下半身にクるんだ。
そうしてないと声が出ちまうくらい感じてるってコトだろ?
いじらしいじゃねぇか。
何でこいつはこう俺の加虐心を煽るんだろうか。
無意識でこの行動ってのは怖いね。俺以外の奴に見せるんじゃねぇぞ?
「こんなんじゃ足りなくなってきたでしょ。何が欲しいか言ってみな」
「……うっせっ、黙って……ヤれよ…っ……!」
あーあー。んなコト言って、俺のコトバに感じてるくせにさ。
「じゃあ、あんたの一番好きな体位でしようか」
指を引き抜いてゾロを仰向けにし、両方の太腿が胴体につくまで押し上げる。
「ああ、いい眺め」
「見っ…な…!」
「何で?こんなに可愛くてヤラシイのに」
「バ……っ」
「ココに思いっきり上から圧し掛かられるのが好きなんだよな」
「……っあああ!」
「ほら、ずぶずぶ入ってく」
「……!っ、……っぁ!」
「うっ……キモチイイ……早くワケわかんなくなっちまえよ。お前の喘ぎ声、聞きたい…」
「…誰、がっ…!……っぅ!」
さっさと理性を飛ばしてしまえばいいのに、こいつは必死で我慢するんだ。
我慢して我慢して我慢するから、ぶっ飛んだ時に驚くほど激しくなるってことに、コイツは気付いてるんだろうか?
……ま、イジメられて喜んでるんだから、いっか。
「もっと、俺をカンジてよ?ゾロ」
意地っ張りなお前に、俺はカンジるんだからさ。
意地張っちゃって声を押さえるゾロ。
そんなゾロをいじめちゃうサンジ。
お互い喜んでるんなら、それでいいと思います。
そしてぶっ飛んじゃったら、ゾロはあんあん喘いでます。