041:わかんねぇ



…あいつは一体何がしたいんだ。

最近、あのグル眉が、妙な気配で俺を見ている。

攻撃を仕掛けて来るんなら、遠慮なく迎え撃つんだが……。

蹴りを繰り出す気配もなく、ただ、視線をこちらに向けている。

……ったく、何なんだ。俺に気付かれてないとでも思っているのだろうか。

……いや、あいつのことだ、気付かれてねぇと思ってるに違いない。

でなきゃ、ほら、今日もまた俺を見てるはずがねェ。

しかも大概、俺が昼寝してる時だ。

面倒くせェ野郎だ。

喧嘩を吹っ掛けて来ないんなら関係ねェ。寝よ。

意識を半分ほど飛ばした所で、ヤツが近づく気配がする。

無視だ無視。そのまま寝ちまおう。

ぼやけた意識の中でふと、髪が揺れる。

風、ではなく、人の体温を感じた。

??

手?

誰の?

太陽に反射する金髪を思い浮かべたが、ありえない、とすぐに打ち消す。

でも、なんだか気持よくて、振り払うことなくその手を甘受する。

この感触は、嫌いじゃねェ。

しばらくそれを楽しんだ後、やってくる睡魔に身を任せた。















「062:フワフワ」のゾロサイド。
ゾロは髪に触れられるのが密かに好きです。(まだ気付いてなさげだけど)
そして、なでなでしてくれるサンジさんの手が大好きです。(その予定です)